シャンのいろいろ2

リニューアルしました

mollifierでモリモリ(1 定義)

以前のブログがごちゃごちゃしていたけど新しい内容が書きたくなったのでこの度ブログをリニューアルしました. その記念じゃないけどはてなブログで数式を書く練習がてらにかねてからまとめたかったFriedrichsのmollifierについて書いておきます. 

早速なんですけど定義をしておきましょう.

Def.(Firedrichsのmollifier)

  {\mathbb{R}^N} 上の無限回微分可能な非負関数  \rho(x)  で,  {\rho(x) = 0  (|x| \gt 1 ) } をみたすものを取る. この  \rho(x) に対して, 連続なパラメータ  \varepsilon \gt 0 を持つ

 \displaystyle \rho_{\varepsilon}(x) := \frac{1}{\varepsilon^N}\rho(\frac{x}{\varepsilon})

という関数の族  \{\rho_\varepsilon \}_{\varepsilon \gt 0} (Friedrichsの)mollifierという.

 さて定義したのはいいんですけど, そもそもこのような関数  \rho(x) が存在するか問題がありますね. まあ数強の方ならパパっとわかると思うのですが, ここでは例として次のようなものを上げておきます;

 \displaystyle \rho(x) := \begin{cases} C \exp(-\frac{1}{1-|x|^2})    (|x| \lt 1) \\ 0            (|x| \ge 1). \end{cases}

 ただし,  \displaystyle C^{-1} = \int_{\{|x|\lt 1 \}}\ \exp(-\frac{1}{1-|x|^2})\ dx とします. 

 C が有限の値を取ることや  \rho C^\infty 級であることは微分積分の内容なのでここでは割愛します. 松本先生の多様体の基礎なんかにも載ってます.

 

定義しかしてないというドチャクソうっすい内容ですが, 想像以上にはてなブログの編集に不慣れだったので今日はこのへんにしておきます...次回はmollifierの性質について書きます. 最終的にはこれらを使って解析学のとても重要な定理である変分法の基本補題を示します. すぐ書くかは定かではないので気になった方は是非ご自分で勉強してみてください.