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シャンのいろいろ2

リニューアルしました

魔剤語法で学ぶ関数と写像(新入生でも思考停止で読めるクソ記事)

注意:この記事では関数と写像についてきちんと学べません

 

さて, 先日ボソッと言ったように新学期な感じがするゆったり記事です. 

新入生と言ったら「微分積分」, 「線形代数」 がメジャーだとは思いますが, これらをやるにもある程度必要となる概念が集合と写像についてです. そこで今回はネットでしばしば見られる,通称"魔剤語法"を題材に集合と写像のうち「写像」について少しだけ勉強していきましょう.

 

1. 関数とは

関数という言葉は高校でも慣れ親しんだものだと思います. 2次関数, 三角関数, 指数関数, 対数関数...とまあこんなもんでしょうか. 名前はそこそこ聞いてきたことと思います. しかし, いざ関数とはなにかと問われるとはっきりはわからないなあという人が多いかと思います. 

関数というものをきちんとした言葉で説明しようとすると次のようになります;

 Def (関数)

関数とは, ある決められた範囲(定義域)の中ある数  x をひとつ決めたとき, 数  y=f(x) がひとつに決まる対応  f のことである.

何を言ってるのかちょっとよくわからないですね.  実は, きちんと説明しすぎると逆に実態がつかみにくくなってしまうのは数学を勉強し始めた頃にはよくある話です. なのでよく知っているものから例を挙げてみましょう.

例えば, ぼくたちが今までも「関数」と呼んでいるものを考えます. ここでは簡単にして1次関数にしてみましょう. 

いままで習ってきた書き方だと, 

\begin{eqnarray}
f(x) = 2x+1
\end{eqnarray}

 のようになります. これを先程の定義になぞらえてみましょう.

たとえば  x=2 としてみると,   2\cdot 2+ 1 = 5 が対応する数  f(x) として与えられます. 同じようにして x=3,4,5,6,... としていくと  f(x) としてそれぞれ  7,9,11,13,... が対応します. つまり, 今まで関数として習ってきたのものはきちんとした意味でも関数になっていたんですね.

 

逆に, 関数でないものについても少しだけ言及しておきます. 

例えば, ある数  x に対して,  x より小さい数を与えるような対応を考えてみると, これは関数ではありません. 例えば 100より小さい数なんて無数にあるので, 対応する数が一つに決まらないからです. 

また当たり前ですが,対応の規則が個人の主観によるものは関数とは言いません. 好きな数だったらこうで嫌いな数だったら...なんてのは数学では扱わないです.

実は, 関数というのはこの「一つに決まる対応」というのが大事なポイントなんですね.

 

2. 写像とは

先程から見直してきた関数を少し一般化してみましょう. 関数はある数に対応させていましたが, この世の中には数で表せないものも多くあります. そのようなもの同士の間にも対応というのはありますよね. そんなイメージを言葉にすると次のようになります;

 Def (写像)

写像とは, ある集合  X の要素  x をひとつ決めたとき, またある集合  Y の要素  y = f(x) がひとつに決まる対応  f のことである.

扱っているものが抽象的になっているだけで, 根っこの部分は関数の説明と同じなんですね. しかしながら抽象的な集合が出てきてしまったことで親近感がなくなってしまったかもしれませんねえ.

でも実は, 高校数学では名前こそ出ないものの写像になっているものがいくつかあります. わかりやすい例としては数列があります. 数列というものを落ち着いて考えてみると, あれってひとつの自然数に対してある数(実数や複素数)を対応させているものだと見ることができますね. 

けど, 写像とかかっこよく一般化しても結局は数字に関するお話なんでしょ?と思ってる方もいらっしゃるかと思いますが, そこでようやくフラグを回収するんですよ.

 

3. 魔剤語法を写像として見る

写像の説明をしたことでようやく本題に入れます. 実は, タイトルでうっすら読み取れるとおり, 「魔剤語法」は写像になっています.

・・・そもそも魔剤語法ってなあに?という方のために一応その説明しておきます.

 Term (魔剤) 

1. 「マジ」の意.

2. エナジードリンク, 特にモンスターエナジー.

(アニヲタWiki(仮)(https://www49.atwiki.jp/aniwotawiki/)より一部引用)

 上の1. の用法を他の言葉にも応用した言葉遣いを総称して「魔剤語法」と呼んでいます(この呼び方は公式なものではないですが, 界隈の方には十分通じる呼称だと思われます, 他には魔剤変換と呼んでる方も多くいらっしゃいます).

文字に起こすとどのように応用した語法なのかよくわからないので, まずはこの語法を実際に使ってみましょう. 名前の通りなのですが, 「マジ」は「魔剤(マザイ)」に変換されます.  それ以外には, 「東(ヒガシ)」を変換してみると「ヒガサイ」と変換されます. 複雑な例を挙げてみると, 「西日暮里(ニシニッポリ)」は「ナイサイナイッポライ」と変換されます. 早口で「ナイサイナイッポライ」と言ってみると実際に「ニシニッポリ」と聞こえます. 聞こえるだろ?

 

それでは, この魔剤語法の仕組みを紐解いて行きましょう.

「マジ」をローマ字表記してみると"MAZI"になります. これに対し「魔剤」をローマ字表記すると"MAZAI"になります. これが散々引っ張ってきた魔剤語法の唯一にして絶対の仕組みです.

これを数学っぽく言ってみると次のようになります;

 日本語全体の集合を  J  とする.  J の任意の要素  j を取ったとき, 次の手順を取る;

手順1.  j をローマ字表記にする.

手順2.  j のローマ字表記したアルファベットの列のうち, "i"が含まれていればそれを"ai"に置き換える. 

手順3. 手順2で置き換えたものを再び日本語表記(カタカナ)にする.

こうして得られた日本語を  f(j) とする.

 このように決めた日本語から日本語への対応  f はほんの少し条件を加えれば写像になります. その条件とはローマ字表記の仕方についてです. ローマ字にはヘボン式などの規格がありますが, これを訓令式に固定することで上の手順1においてローマ字表記の仕方が一通りに定まります. 逆にローマ字表記からカタカナ表記への仕方も一意的です. これによって魔剤語法の対応  f写像であることがわかりました.

なお, ヘボン式と混用すると表記の仕方が複数通り出てきてしまい, 写像になりません.

ちなみに, ローマ字表記をヘボン式で固定することでも写像にはなるのですがぼくたちの思っている魔剤語法とはなりません(ヘボン式の場合, 「マシ」→「MASHI」→「MASHAI」→「マシャイ」となり, なんか違う感じになります). 

 

4. 終わりに

とまあ, 関数と写像についてのうっすいお話と魔剤語法の写像としての見方をざっくり書いてみましたが, こんなもんで写像について理解した気にならないでください. 本来もっと身につけるべき内容は例えば次の本などに載っています.

 

論理・集合・数学語 (共立講座 数学探検 第 3巻)

論理・集合・数学語 (共立講座 数学探検 第 3巻)

 

 タイトルどおり論理や集合, 写像などについて易しい語り口で解説してくれています. 前半では数学で頻繁に使われる記号や言い回し, 用語についても解説してくれているので大学新入生はこれを読んどいたら数学の勉強をしてる最中に本筋とは関係ないところで詰まることはなくなると思います.

 

集合と位相 (数学シリーズ)

集合と位相 (数学シリーズ)

 

 こっちの本は用語などの丁寧丁寧丁寧な説明はありませんが, 肝心の集合と写像については十分わかりやすいです. また, この先必ず使うことになる位相空間についても実用的な部分まできちんとカバーしてくれているので長い目で見るとよりお世話になるのはこっちかもしれない.

 

集合・位相入門

集合・位相入門

 

これも集合と位相空間で有名な一冊. 個人的にはこの本は初学者がいきなりこの本に取り組むのはちょっとキツイんじゃないかなあと思っています.  というかぼくには合いませんでした. 内田さんの本と見比べて気に入った方を読んだらいいと思います.

 

こんな感じで, 魔剤語法を通じて関数, 写像をうすーく見つめるクソ記事でした. 数学科の新入生はまず集合と論理, 写像について勉強しよう!